病院からのお知らせ
2020.04.30
「難治性着床不全専門外来」のお知らせ
体外受精において子宮内に複数回良好胚を移植しても、妊娠検査が陽性に出ない場合を反復着床不全といいます。
何度も着床できない難治性反復着床不全の検査として、まず子宮環境の検査で子宮側に原因がないかを調べます。(子宮鏡検査,子宮内膜炎検査)
さらに、これに加えて血液検査を行ない、その原因に応じた治療を行います。場合によっては、胚を受け入れるための免疫寛容性(例えばTh1/Th2比)に異常を認められる場合がありますので、その際は免疫抑制剤を使用するなどして積極的に治療を行います。
着床の課程はとても複雑であるため、着床できない原因をはっきりさせることはとても困難ですが、当院では原因を究明して妊娠しやすい環境を作っていくための検査や治療を積極的に行い、妊娠に向けてのサポートを行っていきます。
当院で治療中の患者様はもちろんですが、他院で治療中の方のご相談も承ります。
なお、検査で異常が分かり治療を行った場合でも、その後の胚移植で妊娠をお約束できるものではないことをご承知ください。
1.子宮鏡検査
内視鏡で子宮の膣から子宮腔内を観察します。
2.子宮内膜炎検査
子宮鏡検査で炎症所見があった場合に行います。子宮内膜を採取して病理組織の免疫染色(CD138)を行い、炎症細胞の有無を調べる検査です。
3.血液検査
亜鉛,プロテインS活性,ビタミンD,Th1/Th2,抗カルジオリピン抗体,ループスアンチコアグラント等
詳しくは「着床不全検査」のページをご覧ください。